2012年9月2日日曜日

登山 in トムラウシ山 003

岩場ステージか…
トムラウシは変化に富んで、飽きのこない道だけど辛くない?急登後の岩場を若干トラバースぎみに進む。
モウロウとした意識の中で、なんとなくD氏についてゆく。足場の選択に気を使うし、踏み外せば大怪我をしそうだ。多数の老若男女とすれ違ったが、みんな器用に岩場ステージをクリアしていったんだろうなぁ…ってことは、俺も余裕で行ける?

一歩…また一歩…
誰だっ!!!!俺のザックを引っ張る奴は!!!
誰もいないか。

一歩…また一歩…
おのれ!!!ズボンの裾を引っ張る奴は誰なんだ!!!
誰もいない!!!

完全に心が折れて、しだいに不安定になってゆくオレ。



しっかし、珍しい動物とは思えないほどに、ナキウサギが登場する。
それは、シャッターを切る価値もないほどに。


ナキウサギが、あざ笑いながらコッチを見てる。
そして、スイッと岩場に隠れる。

ピチ!ピチッ!っという鳴き声が
ナキウサギA 「ゲス人間が登山を楽しんでいるね。クスクスッ!」
ナキウサギB 「崖に足をとられて、死せばイイのにね。クスクスッ!」
ナキウサギC 「みんな見てよ、あの人はゴミのようだ。クスクスッ!」



チッ!クソヤロウめ、憎いっ。

D氏は体調不良から脱したのか、グングン進んでゆく。
「オーイ、ナキウサギが居るよー!」
「おっ!あそこにも居るよー!」パチパチ写真を撮っている。
それはそれは元気になって何よりだ、ついでに貴様も憎いっ。


岩場ステージを超えて、ハイマツ帯を登ると前トム平。
出ました”平”マニアとしては、秀逸な場所。(かたくなにシャッターは切らない」
吹きっ晒しで、風が涼しいし歩くのも楽だし言うこと無いね。

この先、何キロあるのか何時間かかるか考えるのはよして、休憩に入る。
休むと二度と立ち上がることを許さない心と体。

D氏「さぁ、次はトムラウシ公園だ行こう!!」
おれ「フェイッ…」

ノロノロと歩き始め、ただ付いて行くだけの肉ロボットは無表情で吹きっさらしステージをあとにする。


前トム平から程なくしてトムラウシ公園に到着。

公園といっても、ブランコとかシーソーとかあるのではないし、用務員的な人が環境整備をしているのではないし、街灯やベンチや公衆便所があるわけではない。

あたかも公園的な様相をした自然の一画でありながらも、人工的に整備されたのごとく花畑や岩や池が見事に配置されている場所のことだった。

いままでに、こんなに綺麗な場所があっただろうか?いやない!
プロの園芸家が生涯を賭して完成させたジオラマの中にいるような感覚で、まるで現実感が無い。


楽園で、リス君も何かの実を食べている。

ふと、10分くらい前に自分は死んでいて、いわゆる三途の川的な場所に居るのではないかという錯覚に見舞われるくらいだ…綺麗なお花畑の向こうへ行くと、もう戻ってはこれない感覚。こんな素晴らし



オッサン「ハーッハーッ!ゼーッゼーッ!上りルート間違っちったwww」

真下の岩場から、突然のオッサン登場!

D氏「本当はアッチ側からですよね?上りツラかったでしょ?www」

おれ(なにこの少しイラッとする死にたい感じは、あぁ~っん?生きているんだな…おれ…)

よっしゃ!絶景ポイントとばかりにカメラを出して撮影を始めるが、50mm単焦点の画角の狭さが災いして、地獄のような風景が映し出されていた。



違う!違うんだっ!オレが悪いんじゃない、この壮大な風景が悪いんだっ!
仮に1mm単焦点があったとしても、これを撮して伝えるのは難しいんだ。



思い出補正がかかって、余計に悔やまれる。いま決めた、来年もココに来よう。




それよりもメシだよ。
前トム平で昼になっていて、D 氏に飯にしましょうよ♪
とオソルオソル提言し、無視されてから1時間近く経っている。

おれ「腹減った〜〜〜、飯にしましょうよ〜」

D氏「トムラウシ公園の下の方で、良さ気な休憩ポイントがあるわけさ。昼はわかってるよ。君の気持ちもわかってるよ。そこで飯にしようとオモッテ…イタ…ワケサ…。ユーは僕の気持ちをアンダスタンド!!??」

おれ「アンダスタンドっす。。。」




彼の言う、良さ気なポイントとやらへ着き昼食へ。
確かに休むにはもってこいの場所だと満足していたところに

D氏「実は、やっぱり胃腸が調子悪くて食欲ないんだわ〜www」
  「メシ食わなくてもイイ感じなんだよね〜w」

おれ「!!!!!!?????」

無言でも黙々と、コンビニで購入したおにぎりと卵焼きを頬張る。
旨いな〜、山っていう調味料は何にも代えがたい!
食の細いおれでもモリモリ食べる。

さて、時間もかなり押しすぎてきたので早々に出発だ。
楽園散策ステージを後にして、南沼キャンプ指定地ボーナスステージへと向かう。

コマドリ急登ステージを終えた我々にとって、多少の上りにはメゲなくなってきたが、次に飽きという心の闇が襲いかかってきた。

辛くはないが、単調な道で色々なことが気にかかる。
リュックが重いとか、ジュース飲みたいとか余計なことを考える。

ぼんやり歩いていると、再びD氏の様子が…

D氏(ゴフォッ…)
  (オウェ〜〜〜〜〜〜ッ!ペッペッ!ペッ!)
  「コンビニおにぎりがキたわ。オエッ!」
  「リュック重〜いっ、行程長〜い…」

思うことは同じらしい。

あの丘を超えたら、キャンプ指定地だ!違う
次こそ丘を超えたら、キャンプ指定地だ!違う

無限にも思える時間を幾度と無く繰り返してボーナスステージにたどり着く。


2012年8月23日木曜日

登山 in トムラウシ山 002

前日は楽しみすぎて眠れなかった。
深夜01:30自宅発なので、早めに仕事を切り上げて21:30にはベットにすべりこんだのだけれど、遠足前夜のごとく眠れないままに出発し、けんぱちD(以下D氏)の自宅へ約束の時間より早めに到着した。
あたりは真っ暗で人影はない。いつもは車庫前で準備をしている彼の姿は無い。
まさかね…おれが珍しく早く着きすぎただけさwww

定刻を過ぎても状況は一切変わらないので凸電してみる。


D氏「名探偵コナン見てたら爆睡しちまったァ!」

おれ「コナン!!!!!!!爆睡?????????」

D氏「口内炎できてるし、なんか体調悪いな~っ。ファ〜ッ…」

おれ(このヒト大丈夫だろうか?)


途中のコンビニで食料を買って、今回こそは忘れないようにリュックにしまい込む。朝食代わりのおにぎりを頬張り、06:30にトムラウシ短縮登山口着。既に20台前後の車が停まっている、道外ナンバーも多数あり改めて有名な山だということを実感しつつ、D氏の事前調査によりコマドリ沢までは田んぼ状態で、ぬかるむらしいので長靴を履いてゆくことになった。

天気は曇り模様だけど、ピーカンよりは体力削られないので、コンディションは悪くない。登山者名簿をD氏に記入してもらいGO!(D氏よ、これから2日間おれのコーディネータとしてシッカリ働くのだぞ。フハハハハ)




まずは第1チェックポイントのカムイ天上までの行程だ!





しばらく歩くと、明らかにD氏の様子がおかしくなる


D氏(ゴホッゴホッ…グェボッェッ)

おれ「大丈夫?」

D氏(…………)

おれ(無視か…?)

D氏(ゴホッ!ゴポッファ!オウェ~~~~ッ!ゲボ~~ッ!グェボッェッグェボッェッ!*@$#&%<>♪♫〜〜〜ペッペッ!!ペッ!)

おれ(!!!!? なにそれ怖いwww)

D氏「いや~っ、さっき食ったコンビニおにぎりがキてるわ~。消化不良なのか胃がもたれる…」(ゲゥィポッ…)

おれ 「ユックリいきましょ…!!あっ!シマリスだ!!」

登山道からシマリスが降りてくる、人間を恐れないのか我々の横を通りすぎてゆく。
神々の住む山にD氏の激しくワイルドで、時にはソフトな嗚咽が響き渡ったので、スクランブル発進した斥候部隊なのか?
カワイイ姿をしてても山の刺客だとしたら油断できない。証拠写真を撮ってやる!



登山道は濡れている程度で、長靴を履くほどでも無い感じ。せっかく装備したのに威力を発揮できずに不満を感じつつ、第1チェックポイント”カムイ天上”にて小休止。
ここまでは、今までの登山と遜色ない。ヌルいぜトムちゃん、モットおれを痛めつけてくれよ〜(まだ、少ししか歩いていない)






出発してして、旧道↔新道 の分岐を越えたあたりからキタ〜〜ッ!。
無限ヌチャヌチャぬかるみ地獄が我々に襲いかかる。一歩足を進めるごとにクルブシまで沈む、時にはスネの上まで沈む。

ヌチャヌチャ!ブリュ!ブリ~ッ!!!!

足を抜くたびに、泥が音を立て体力を奪う。だが、ルートを選ばずに進めるのは気を使わなくて良い。重くとも長靴をもってきて良かったァ~、さすがリサーチを怠らないD氏だwww



すれ違う人々の足元をみると、登山靴にスパッツをつけているだけでドロドロになっている、「こんにちわー」っといいつつも、我々の長靴を羨望の眼差しで見ている。「その手があったかー!」等々、フェイスブックでいえば”いいね!”が30個位つく勢いだった。(フェイスブックやってないけど)
それにしても何十分歩いたんだろう、あまり写真を撮るポイントもなくヌチャロードを奴隷のように歩くだけ、アップダウンは少ないんだけど、途中笹薮が生い茂ってきて休む場所が無い。それどころか山賊が現れ、我々の至高のマテリアルである、長靴を奪われかねない恐怖とも戦わなければならない。

先の見えない笹薮を曲がるたびにココで終わりのはずだ!まだ続く…あの曲がり角で次のポイントのはずだ!まだ続く…そんなのを繰り返していると急な下りに突入して、コマドリ沢へのアプローチに入る。危うく心がアレになるところだった。
ポールのキャップも泥に吸い込まれていって抜けてしまい、先っぽがむき出しになっている。

おれの心は固く閉ざし始めている。

急降下に体力がついて行かず、ヒザがニヤニヤ笑い始めている。迂闊に休んだらヒザは大爆笑してしまう!止まることを許されない行軍。
次の休憩だけを心の拠り所にする他ない、無口になって…心が…

木のウロに何かいるかなーっとパチリ(もちろん何も居ない)


下りが落ち着き、茂みの奥のほうから、沢の音がザーザー聞こえると第2チェックポイント”コマドリ沢”へ到着。




キてるね。先の急登を考えると、何十分休憩したって足りやしない。なんならココに住んだってイイ、もう動きたくないんだ


パトラッシュか… お前ここを探してきてくれたんだね。分かったよ。
僕は見たんだよ。一番見たかったルーベンスの2枚の絵を。
パトラッシュ… 疲れたろ。僕も疲れたんだ…なんだかとても眠いんだ。



(多分ココに来てくれるパトラッシュは、体長2.5m体重350kgの頭骨が大きく肩も盛り上がった、黒くてがっしりとした頑丈な体格を誇り、一撃でおれの首をへし折るヒグマなんだろうなぁ…)


そんな獰猛な奴に遭うわけにはいかない!この先からヌチャロードは無いので、登山靴に履き替えて長靴を沢水で洗いリュックを担ぎ、コマドリ心臓破りの急登に挑む。

歩き始めて5分も経たず、ハァハァゼェゼェ…足が進まないが、一歩一歩進むしかないのだと自分に言い聞かせながら、汗だるまのオッサンが苦悶の表情を浮かべ登る。
地図で見るより急登ではないが、思うように足が運んで行かない。
リュックが肩に食い込む!マジで辛い!息が超乱れる!思考もぶっ飛ぶくらいシンドい…



思い浮かべれば後にも先にも、こんなに苦渋に満ちた表情の人にはすれ違っていない。
さすがトム様だ、おれ1人くらい捻り潰すのはわけないよな。。。

ボロ雑巾人間がユラユラと右手に曲がると、次なる岩場ステージ。
時間はかなりロスしている。。。。。


トムラウシ短縮登山口ルートは、以下のステージに分かれる。

1/1 山登りステージ
2/1 ヌチャステージ
3/1 笹薮ステージ
4/1 急降下ステージ

 コマドリ沢ボーナスステージ

1/2 急登ステージ
2/2 岩場ステージ   ←イマココ
3/2 吹きっ晒しステージ
4/2 楽園散策ステージ

 南沼キャンプ指定地ボーナスステージ

※最終急登岩場山頂アプローチステージ※



まだ遠いよ〜〜〜〜〜(泣


2012年8月21日火曜日

登山 in トムラウシ山 001


期は熟した、来たるべき登山に備えてのトレーニングは終わり、
前回の美瑛岳で、夢の2,000m突破に気を良くして出発だ!


googleアースで見てみると、フワ〜ッ〜ポコッっ感じ

なんなら、天人峡まで縦走しちゃう?


しかし何度も言うが、私は山をナメたりはしない
毎度、痛い目にあっているのだから

またまた今回も、けんぱちD同行のもと
1泊2日という余裕を持たせた日程

休んだり
サボったり
写真を撮ったり
サボったり
休んだり
サボったり
心が折れたり
サボったり
サボったりで

私の力では往復15時間以上かかるであろう・・・

だが、1泊2日だ
このアドバンテージは大きい


なので、決して山も私をナメないで欲しい



国土地理院の地図で確認 標高2,141.2m
短縮登山口スタート、片道9Km強
行程が長いせいか、地図もデカめ?

日本百名山 by 深田 久弥って感じだけど、余裕だよね?

コマドリ沢を超えたあたりから、等高線の密集度は熱め?
イヤイヤ、行程の1/2以上消化してるし
コマドリって、カワイイ名前だし。
なんとかなるっしょ!


・・・

いや・・・
前回の美瑛岳ポンピ沢以降の悪夢が蘇る
侮れない、沢からの山は侮れない

よく見てみると、カムイ天上から登って高度を稼いでいるにも関わらず
コマドリ沢へ急激に下る、そして急激に登る!

登るために、下るのか?
下るために、登るのか?

帰路は、上り下りが逆になるが
V字型の等高線を見ると、帰りもデジャブ。

考えるのは止めよう、哲学の世界になるし
机上の空論はイラナイ

先ずは経験なのだよ


ズブの素人は先人のきってくれた登山道をなぞるしかない
文句あるなら、好きなルートを笹を刈りながら
新たな道を切りひらけばイイだけの話だ
自己責任でな…

昔の人、ありがとう!
僕はありがたく感謝しながら
登山という冒険を、楽しませて頂いてるだけです。





これだけ謙虚な気持ちで挑めばバチも当たるまいさ
クックック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ひねくれ悪魔が、本物の大自然の前で
ひれ伏すのも時間の問題だった。




ところで、事前準備は大丈夫かなぁ?


コンパス持ったでしょ
使用方法は勉強したが、まともに使ったことがない
だが、絶対の必需品
(登山口で目的地をセットし忘れる)


高度・コンパス・気圧計搭載の時計
安価で案外精度は高いが、防水30mと水に弱い
ORE-SHOCK 以来は立ち直れなかったが、コレにより復活
(高度を数値化することによって、ゴールがより遠くに感じる)


ハイドレーション 3リットル+ペット3リットル
計6kgのハンデを背負う
これでも足りないんじゃないか?恐怖だ…
(持って行きすぎ、翌朝2リットル分を贅沢にも洗顔で使用する)


カメラがメインです
レンズは写りの良さと携帯性重視で50mm単焦点のみで勝負!
APS-C機では中望遠の部類に入ってしまうのカモだが
男なら決断だ!
(画角が狭すぎて、広大な風景が撮れず)


ポールは初参戦
本来は2本で使用するのが望ましいが
老人が杖を2本使っているのを見たことがないので
ホントウは1本のみで十分なんだろ?
(右腕のみ筋肉痛になる)


お泊りセット① 量販店で購入の1,000円シュラフ
気温15度以上で使用してくださいという注意書き
海やオートキャンプ場で使うのが、主たる目的なのか?
使用頻度が低いので、安いのでイイっしょwww
(2,000m級では、明け方の激寒タイムには耐えられない仕様)


お泊りセット② Amazonで購入したマット
軽い!温かい!座れる!寝れる!
日帰り登山でも重宝するシロモノかもしれない
(コレのおかげで、激寒タイムを乗り越えられた。)


念のため虫よけアミ
美瑛岳や雨竜沼のように虫がウヨウヨいても怖くない
かかってこいよ!虫けらどもよ!
(トンボがわずかに飛んでいるだけだった)


緊急事態に備えてエマージェンシーシート
体温維持でくるまったり
ケガ人を運んだり
位置を知らせる為に、振ったりと多用途
出してしまうと、二度と収納出来なくなりそうで怖い
本当の中身は謎
(使う事態が発生しなくて良かった)


闇夜に備えてヘッドライト
然別湖で本当の闇の恐怖を知り購入
(大自然の闇夜で効果絶大)


食料品の一部
ウマいと思えるものを準備したいよね〜
かさばるとか、壊れるとか、重いとか度外視にしよう
(けんぱちDと食料がダブリ、あまり使用せず)


簡易トイレ 通称ビッグウィング
チャックを閉めて持って帰る仕様になっているが
使用後はドコに収納しよう?
はみ出た時の対処は?チャックの信頼度は?
破れた時の補修対策も考えとく?
(便意がなく、結果使用せず)



テント等のモロモロの品は
重くて、かさばるので
けんぱちDに担いでイタダくとしよう



シメシメ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




2012年7月24日火曜日

登山 in 美瑛岳 003

正しい分岐に戻ったところで
おっさん達は既に居なくて
デカデカとした美瑛岳への案内標識がある。

ナゼ、あんなにも目立つ標識を見過ごしたのか?
見過ごすハズがないんだよ
逆にスルー出来るほうが、不思議なんだよ。

今となって、検証する術など持ち合わせていないし
オカルトなんて信じたくないんだけれど
鈍感な私もウスウス気づきはじめちゃった

みんな、笑うなよ…





おっさん達は、森の妖精なんじゃないかと睨んでいるだ!



慌てて戻ってきた分岐にて
さっき出会った、若者と再び出会い

けんぱち「間違っちった!」

若者    「あぁ〜ソッチ方面から攻めるんだと思いましたぁw」

おれ  「・・・・・・**%$<<=0077@gmail.com!!!!!!」


我々が妖精に弄ばれたとも気づかないなんて
なんて愚かな若者だろう。

山に取り込まれるなよ!
ボーイズ・ビー・アンビシャス!


薄れゆく意識の中で、完全に山に取り込まれた中年がエールを送りつつ


おにぎりを忘れた後悔だけは忘れない!
自分が憎いっ!
リュックに忍ばせておいた、おにぎりの相棒シジミ汁だけが
おれを慰めてくれる。



言っても、いままでのプレ登山では足は進んでいたんだよ

さすが、今回は2,000M超だけはある、スケールが段違いだ
とにかく足が上がらないんだ!

振り返ると結構、登ってきてる


空気も薄い?
深呼吸しても、呼吸が浅い感じなんだよ

スタミナとか脳内物質とか、体内の成分って有限かと思っていたけど
乳酸だけは無限に生成されるね、マジでwww

肉体に乳酸だけ詰まった、乳酸風船が山頂を目指す
実に滑稽な描写だwww
笑えっ、笑うがイイ!!

休み休み、一歩づつ足を前に進める…


山頂から、両手にストックを持った60代とおぼしき女性が
スキーのパラレルをするように颯爽と目の前に登場!

下りのスピードにブレーキをかけ
目の前で、オットットとなりながらも話しかけてきた

衝撃の現場


60代女性「頑張ってるね〜、山頂まではもう少しガンバらないとね!山頂は晴れててトムラウシまで見えてたよ〜!上まで行ったらご褒美が楽しみだね〜、じゃぁ!」

唐突に、あなたは何なんだ?


有り得ない


信じられないスピードで降りてきた
しかも長靴で


森の妖精だ!

そうじゃないと説明がつかない
振り返ると森の妖精は、米粒くらいの大きさに遠ざかっている


森の妖精といえば、フェアリーとかエルフとか
なんかイメージしてたけど、まだ中二病を引きずってたんだな

妖精達は中高年だったという現実

なんかスンマセン…
申し訳ない気持ちで、胸が張り裂けんばかりだ

ファンタジーの世界でも
高齢化社会は問題視されている、鬱な感じ。




妖精が言うには、頂上まではもう少しかかるらしい

勾配は緩くなってきたとはいえ、キツイ
高地トレーニングが有用な訳がわかる

汗を拭いていたタオルも、もはやタオルではない
雑巾と化している


右手に十勝岳縦走する山を見て
写真を撮ったり
休んだり
休んだりw
地獄っぽい


フゥ、あと少しだ・・・

初の2,000M突破!

気が緩んで、モタモタしていると

けんぱちの野郎は、はるか先に進んでる

あの野郎!おいてけぼりにしやがって!


憎しみ、妬み、蔑み、呪い
負のパワーのみで、山頂を目指す!



けんぱち「やったーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」


山頂手前でトラバースしているので、姿は見えないが
確かに、ゴールの雄叫びが聞こえる



見えたっ!山頂の標識が、あった!


おれ「やったーーーーーーーー!!」



あれっ?けんぱち氏の目には生気がない

けんぱち「虫が多いから、少し下に降りよう・・・フゥ・・・」


(虫がイヤ・・・?目的を果たし賢者モードに移行したんじゃないのか?)

彼は、目的を達成したら一気に興味を失うタイプと読んだ
女を抱くだけ抱いて的な…
恐ろしい男だ、敵に回すのはよそう…



ここから下山するなんて、ゲンナリする
ともかく、ヒザが痛い


〜〜〜〜〜〜
pizzaって10,000回 言ってみて?

おれ「ピザ*10,000…」

じゃあ、ココは?


コンドロイチンもフェルビナクも
世田谷家族も皇潤も効かない
壊れたヒザですが?
〜〜〜〜〜〜



帰る時間には、まばらだった高山植物らしきものが
咲き誇っていた

昼過ぎに一気に咲く仕様なんだろうか?

綺麗だな〜
行きに満開になってくれてたら、もっと良かったのに



疲れたけど、おもしろかったわw

2012年7月23日月曜日

登山 in 美瑛岳 002

ハァハァ ゼェゼェ
ハァハァッ〜!ハァハァッ〜!
ハァン♫

アエげばぁ〜♪ 尊し〜♪ 我が師の恩〜♪

駄目だ!
登山開始後1時間は身体が鉛のように重い・・・
慣れるまで強行軍だ。

おにぎり忘れた事も心に引っかかり、心がアレになってゆく・・・


”雲の平”らしき場所に出てくる
(翌日、ヒグマが出たという情報が出るw)


右 美瑛岳  中 美瑛富士  左奥 旭岳

登山をすると、とにかくホニャララ平という場所に出くわす
要は山といってもズーッと上り下りだけではなく
平地みたいな所もあるということなのだろう
そこをホニャララ平と呼ぶらしい

雨竜沼も標高900m位の所にあるんだから
”雨竜沼の平”とか名称だったら
あんなに油断せずに済んだのに、酷い目にあったもんだ。。。





高山植物らしき花が咲いている。

イメージと違ってまばらに咲いている
キレイはキレイだが、高地の花畑なんてコンナもんだろう
人間の手が入った花畑が、不自然なのだ


雲の平を抜けると
けんぱちさん「ゴルジュだ!!スゲーっ!」
(この時点で全く気づいていないが、右上辺りに登山道が見える。)




ゴッ・・ルジュ?なんだそれは?

崖というか、ミニ峡谷というか、雪渓が溶けたあとみたいな感じの場所。
大きさの対比するため、けんぱちさんの後ろ姿をパチリ。


ここは厄介なエリアだな
運悪くドシャッと崩れたら、行くも帰るも難儀だ
逆にゴルジュが埋まって、通りやすくなったりしてw

オット、けんぱちさんに遅れをとっているじゃないか!
待ってくれ〜い!



ここまでで、3時間ほど経過
今迄、上りで3時間を超えたことがあっただろうか?
イヤ無い!
ここからは、自分の体力の未知のゾーンなのだ

ポンピ沢で小休憩
ココから、地形図にあった急坂にさしかか・・・る・・・・?

崖じゃん?
登る所あるの?


絶望的状況のため、黄色✖地点までシャッター切れなかった




ウッスラと登山道が見えるけど
トムとジェリーに出てくる、天国への階段に見える

そうだ!見なかったことにしよう。

ポンピ沢からの行程を見て
帰ってしまった人も居たのだけど
いまとなっては、気持ちが痛いほど分かる

しかし、一歩一歩行けば目的地には着くものなのサ
出来る!俺は出来る!!!!俺は最高だ!!!!!!!!
サァ!イザ行かん!進めっ!!!!!!















ホェェェェェォォォォォォォ~~~~~
フェェェェェ~~~
足が昇がらなィィィィィィ~~~

20歩毎に休憩
10歩毎に休憩
 5歩毎に休憩

スポポポポポッ~~~

疲労で、眼の焦点が合わない
岩やハイマツに掴まって登るので、手袋はボロボロ
ハイドレーションの水が無くなりかけて、吸込むのに力がいる

もう動けない。。。

なんなんだ?この有様は?
ここはドコなんだ?ワタシはダレなんだ?


「ココは崖で、お前はボロ雑巾人間だよwww」


誰だっ!俺を罵る奴はっ!

・・・幻聴か...



私が脳内で格闘している中、けんぱちさんが居合わせた若者に話しかける


けんぱち 「キツいっすね~w」

若者    「ホント、バテますね~。」

おれ    「ゼェゼェ、ホゲッ、オツカレサマデス.........」


けんぱちさん・・・
まだ喋る体力が残っているというのか!!!???
恐ろしい男だ、敵に回すのはよそう…


ハイマツを抜けたところの、ガレ場に出ると
おっさん達が座って休んでいた。
挨拶もソコソコに、テッペンを目指す。


そこから10分くらい歩いたところで、朽ち果てた看板を発見。
柱はそのままに、案内標識がポトッと落ちている
我々がツいていたのが、標識は表向きに落ちていた。

【美瑛富士↔望岳台】

けんぱち「????? 間違ってるっぽくない?」

おれ「ダイジョウブ…デスヨ・・・ ビエイ・・・ッテ」

けんぱち「イヤイヤ、地図を見ると手前に分岐があるはずなんだ。」

おれ「フヘヘッwww、ダイジョウブ・・・ッスヨ・・・」

けんぱち「先方さん達が休んでいた場所に、分岐があったんだ!戻ろう。」


分岐があったんだ!戻ろう。

たんだ!戻ろう。

戻ろう。

ろう。



モドリタクナイ

2012年7月18日水曜日

登山 in 美瑛岳 001


期は熟した、来たるべき登山に備えてのトレーニングは終わり、
新たな醜態は繰り返すまいと、Amazonで仕入れた新装備で出発だ!

googleアースで見てみると、十勝岳より低いし。。。
なんなら、美瑛岳〜十勝岳の縦走いっちゃう?

そんな事言ってるが、私は山をナメたりはしない
毎度、痛い目にあっているのだから
今回も、けんぱちディレクター同行のもと
明るいうちに自宅に帰り、夕食を取るという余裕を持たせた計画をしたので
縦走なんてしない、するもんか!




なので山の方も、俺様をナメて欲しくはないものだ(フフッ

向かって 右  十勝岳
     中  美瑛岳
      左  美瑛富士



国土地理院の地図で確認 標高2052.2m
望岳台スタート、片道7Km強
標高は夢の2,000M超えって感じだけど、余裕だよね?

ポンピ沢を超えたあたりから、等高線の密集度は熱め?

イヤイヤ、行程の3/4消化してるし
ポンピってカワイイ名前だし。
なんとかなるっしょ!





準備万端、しゅっぱ〜つ
体のコンディションは悪くないし
何一つ足かせになるような、不安要素は無い
山の神よ、自信満々の俺様をいさめてくれー






望岳台スタート30分後
誰よりも楽しみにしていた昼食の
”おにぎり”を車内に置き忘れてきた事に気づく



その直後、右膝に違和感が・・・?


山の神様が手を下さずとも
大自然の中で、バカ自動崩壊機が静かに作動していった...




2012年2月23日木曜日

結果0泊3日 再び道東へ 3

負傷者多数出た為、名残惜しくもサテン裏からは勇気ある撤退を余儀なくされたパーティー5人組は、野付半島へと向かうことになった・

聞いたことがないけど、根室半島と知床半島の間にある所らしい。
そうだ!gooooooooooogle先生に聞いてみよう!

地図上でもウッスラと表記されている場所だ。
風蓮湖と同じ薄さで表記されているけど、陸地なのか沼なのかも分からないなぁ。
分からない、何も・・・ココはドコ・・・ワタシは・・・zz…zzz

目を覚ますと昼食タイム!
楽しみ〜っ。

けんぱちさん&ぐりこさん=とんかつ定食
シャンクスさん&ちゃろ=チャーハン+ラーメン(醤油)セット
kamiくんさん=塩ラーメン

Nooooooooooooooooooooooooooooo!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
日本全国ドコでも食べられる、無難・安全メニューじゃん!!!!!!!
10代の頃のチャレンジ精神はどこいったの?
いつから保身にまわったの?逆に余裕?
イヤっ!何百キロと走ってきた猛者とは思えない所業だ。
許せない…ゆるせな…


ンマイわ〜、温まるわ〜
これだよコレっ!みんなアラフォー男子だものね
惑わされずに、今必要なモノ・今食べなければならないモノを食らう
これが大人ってやつねw

野付半島は一本道をひたすら爆走中に
ぐりこさん「あっ、オオワシ居る!」
ちゃろ「?」
シャンクスさん「!?・・・?」

ぐりこさん「キツネ居る!」
ちゃろ「!!!・・・・・・?」

けんぱちさん&ぐりこさん「ヲヲヲ!」
ちゃろ&シャンクスさん「???」

kamiくんさん「あっ!あそこに」
ちゃろ「zzz・・・ホゲゲッ????」



見えんモノはしょうがないのだよ。
例えるならウォーリーを探せ的な感じ?
赤と白のストライプを着た、派手なメガネ男さえ見つけられないのにさ
遠くに鹿の集団を見た時は、ブタの群れがいるかと思ったよ。
冷静に考えれば、ブタが居るわけ無いんだけど。




この後
根北峠 〜亜空間ネキタトウゲ〜
北見の焼肉屋 〜水で肉を流し込め、お一人様550円成り!〜
狩勝峠MAX 〜運転者のみ知る”魔のドライブ”〜
当麻ー旭川間 〜イキハヨイヨイカエリハコワイ♪〜
道東キャノンボール 〜結果0泊3日〜

いろいろあったけど、写真無いしキリが無いので以上ですwww

2012年2月21日火曜日

結果0泊3日 再び道東へ 2

今回は人数が多いせいか、油断して寝てしまうね。
車の中は乾燥しているので、笑うたびに唇が裂けるのを防止するためにリップクリームを塗り、マスクを着用の上で、密かに睡眠・・・ヨダレをガッチリ垂らしても、奴らにはバレていないようだ。シメシメ


替えのマスクを2つ持ってきたが、しかしっ!手袋を忘れてきたようだ。。。
(早朝+獄寒+道東)− 手袋 = 死
この絶望的方程式はヤバイ!!


ちゃろ「けんぱちさぁ〜ん、手袋忘れちゃったァ!!!」


テテテテッテテ〜〜〜♪


けんぱち「てぶくろ〜〜〜、4枚〜〜〜」


ちゃろ「・・・(そんなに沢山持ってたの?) アリガトw」


けんぱちさんと、kamiくんさんの会話から推察するに”キッサテン”という場所に、多数のワシやら何やらカンやらが集まる絶好の撮影スポットがあるらしいので、8時に給餌タイムにあわせ急いで”キッサテン”に向かう。

確かに、サテン裏では大門団長的な男がフェアレディZならぬスノーモービルに乗り込み、魚を載せたソリをくくり付け爆走している。
餌で鳥を誘い、ショットガンで撃ち殺そうとしているのでは?

ロシア風の大門団長 爆走中


シャンクスさんは両足凍傷で戦闘不能状態
ワタシは寒さで、いたたまれなくなり車に避難
こんな中で、大門団長がシヴァを召喚したらどう戦えば良いんだ?
カオスな世界観がたまらない。
ロシアの大門団長 シヴァ召喚中


大門団長を狙う オジロワシ
大門団長を狙う オオワシ

サテン裏は侮れなかったです
同じ北海道なのに、普段見ることのできない動物達と出会える・・・
サテン裏は亜空間の入り口なのかもしれないなぁ。。。