忘れよう
さっきあった、顔から火が出るような恥ずかしい出来事は全て忘れよう
あと一歩踏み出せば、楽園の沼が広がっているはずなんだ!
オレハ出来る!オレハ最高だ!オレハ転んでない!
サァ、いでよ NUMA!
ジャーン!
良い沼っぷりだねぇ
続いて、振り向いてからのNUMAっ!
沼ってるねぇ
まるで油絵を参考に、この自然が作られたようだ
本末転倒だけれど、素晴らしすぎる景色を見ると平面に見えてしまうのはナゼ?
本物ほど嘘臭く見えるのは、ワタシの脳内BASICが正しく作用している結果なのだ
10 IF きれいな景色=良い THEN GOTO 30 ELSE GOTO 20
20 IF 汚い景色=良い THEN GOTO 40 ELSE GOTO 30
30 死す
40 生ける屍
50 GOTO HELL
構文はこんな感じだったっけ?
バグだらけの脳内BASICに正解なんてない!
しっかし、9月の標高1,450mは寒いね〜っと休憩に入る
けんぱちさんが黄色いガスボンベを出して
ゴォーーーっと心地よいサウンドと共に湯を沸かし始めた
PRIMUSと書いてある・・・なんか見覚えが・・・
黄色い缶?PRIMUS???
思い出した!
プレ登山in雨竜沼湿原002で登場した、ラーメンスープまで飲んじゃう家族が使用していたものと同一のシロモノだぁ!
ハハァン・・・
ネイチャーでラーメンを食べる為の、悦楽のマテリアルはPRIMUSなんだなっと、
大自然のルールを感じていた矢先に、テンション↑↑↑の人物登場
さくら705「何かの死骸がありますっっっ!ネズミ???モグラ???」
けんぱち「ネズミだろ・・・」
さくら705「でも!手がモグラっぽいす!モグラ黒すぎwww!」
ちゃろ「モグラ?ネズミっぽいよね・・・分かんないけど・・・」
さくら705「モグラ見たことないけど!スゲーーーーーっす!!」
前略 アニマル好きの、さくら705さん
君にとってツライツライ、登山・・・
初めて出会ったアニマルが ”ネズミの死骸” だったなんて
僕達は口が裂けても言えなかったわけで
だけど僕達は、あれはモグラだと嘘をつけるほど器用でもなかったわけで
父さん、僕達はスルーという荒技を使うしか無かったわけで・・・
その後
けんぱちさんが、熱々のチキンラーメンをご馳走してくれたわけで
それが、最高に美味かったわけで
さらに、食後の温かいコーヒーをご馳走してくれたわけで
それが、体にしみたわけで
心も体も温まったわけで
父さん、今ならハッキリ言える
あれはネズミだと!
もう帰ろう
帰路に立ち、もう一度振り帰ってみる
エンディングではなく
プロローグに気づくのは、何年後なんだろう?