2012年8月23日木曜日

登山 in トムラウシ山 002

前日は楽しみすぎて眠れなかった。
深夜01:30自宅発なので、早めに仕事を切り上げて21:30にはベットにすべりこんだのだけれど、遠足前夜のごとく眠れないままに出発し、けんぱちD(以下D氏)の自宅へ約束の時間より早めに到着した。
あたりは真っ暗で人影はない。いつもは車庫前で準備をしている彼の姿は無い。
まさかね…おれが珍しく早く着きすぎただけさwww

定刻を過ぎても状況は一切変わらないので凸電してみる。


D氏「名探偵コナン見てたら爆睡しちまったァ!」

おれ「コナン!!!!!!!爆睡?????????」

D氏「口内炎できてるし、なんか体調悪いな~っ。ファ〜ッ…」

おれ(このヒト大丈夫だろうか?)


途中のコンビニで食料を買って、今回こそは忘れないようにリュックにしまい込む。朝食代わりのおにぎりを頬張り、06:30にトムラウシ短縮登山口着。既に20台前後の車が停まっている、道外ナンバーも多数あり改めて有名な山だということを実感しつつ、D氏の事前調査によりコマドリ沢までは田んぼ状態で、ぬかるむらしいので長靴を履いてゆくことになった。

天気は曇り模様だけど、ピーカンよりは体力削られないので、コンディションは悪くない。登山者名簿をD氏に記入してもらいGO!(D氏よ、これから2日間おれのコーディネータとしてシッカリ働くのだぞ。フハハハハ)




まずは第1チェックポイントのカムイ天上までの行程だ!





しばらく歩くと、明らかにD氏の様子がおかしくなる


D氏(ゴホッゴホッ…グェボッェッ)

おれ「大丈夫?」

D氏(…………)

おれ(無視か…?)

D氏(ゴホッ!ゴポッファ!オウェ~~~~ッ!ゲボ~~ッ!グェボッェッグェボッェッ!*@$#&%<>♪♫〜〜〜ペッペッ!!ペッ!)

おれ(!!!!? なにそれ怖いwww)

D氏「いや~っ、さっき食ったコンビニおにぎりがキてるわ~。消化不良なのか胃がもたれる…」(ゲゥィポッ…)

おれ 「ユックリいきましょ…!!あっ!シマリスだ!!」

登山道からシマリスが降りてくる、人間を恐れないのか我々の横を通りすぎてゆく。
神々の住む山にD氏の激しくワイルドで、時にはソフトな嗚咽が響き渡ったので、スクランブル発進した斥候部隊なのか?
カワイイ姿をしてても山の刺客だとしたら油断できない。証拠写真を撮ってやる!



登山道は濡れている程度で、長靴を履くほどでも無い感じ。せっかく装備したのに威力を発揮できずに不満を感じつつ、第1チェックポイント”カムイ天上”にて小休止。
ここまでは、今までの登山と遜色ない。ヌルいぜトムちゃん、モットおれを痛めつけてくれよ〜(まだ、少ししか歩いていない)






出発してして、旧道↔新道 の分岐を越えたあたりからキタ〜〜ッ!。
無限ヌチャヌチャぬかるみ地獄が我々に襲いかかる。一歩足を進めるごとにクルブシまで沈む、時にはスネの上まで沈む。

ヌチャヌチャ!ブリュ!ブリ~ッ!!!!

足を抜くたびに、泥が音を立て体力を奪う。だが、ルートを選ばずに進めるのは気を使わなくて良い。重くとも長靴をもってきて良かったァ~、さすがリサーチを怠らないD氏だwww



すれ違う人々の足元をみると、登山靴にスパッツをつけているだけでドロドロになっている、「こんにちわー」っといいつつも、我々の長靴を羨望の眼差しで見ている。「その手があったかー!」等々、フェイスブックでいえば”いいね!”が30個位つく勢いだった。(フェイスブックやってないけど)
それにしても何十分歩いたんだろう、あまり写真を撮るポイントもなくヌチャロードを奴隷のように歩くだけ、アップダウンは少ないんだけど、途中笹薮が生い茂ってきて休む場所が無い。それどころか山賊が現れ、我々の至高のマテリアルである、長靴を奪われかねない恐怖とも戦わなければならない。

先の見えない笹薮を曲がるたびにココで終わりのはずだ!まだ続く…あの曲がり角で次のポイントのはずだ!まだ続く…そんなのを繰り返していると急な下りに突入して、コマドリ沢へのアプローチに入る。危うく心がアレになるところだった。
ポールのキャップも泥に吸い込まれていって抜けてしまい、先っぽがむき出しになっている。

おれの心は固く閉ざし始めている。

急降下に体力がついて行かず、ヒザがニヤニヤ笑い始めている。迂闊に休んだらヒザは大爆笑してしまう!止まることを許されない行軍。
次の休憩だけを心の拠り所にする他ない、無口になって…心が…

木のウロに何かいるかなーっとパチリ(もちろん何も居ない)


下りが落ち着き、茂みの奥のほうから、沢の音がザーザー聞こえると第2チェックポイント”コマドリ沢”へ到着。




キてるね。先の急登を考えると、何十分休憩したって足りやしない。なんならココに住んだってイイ、もう動きたくないんだ


パトラッシュか… お前ここを探してきてくれたんだね。分かったよ。
僕は見たんだよ。一番見たかったルーベンスの2枚の絵を。
パトラッシュ… 疲れたろ。僕も疲れたんだ…なんだかとても眠いんだ。



(多分ココに来てくれるパトラッシュは、体長2.5m体重350kgの頭骨が大きく肩も盛り上がった、黒くてがっしりとした頑丈な体格を誇り、一撃でおれの首をへし折るヒグマなんだろうなぁ…)


そんな獰猛な奴に遭うわけにはいかない!この先からヌチャロードは無いので、登山靴に履き替えて長靴を沢水で洗いリュックを担ぎ、コマドリ心臓破りの急登に挑む。

歩き始めて5分も経たず、ハァハァゼェゼェ…足が進まないが、一歩一歩進むしかないのだと自分に言い聞かせながら、汗だるまのオッサンが苦悶の表情を浮かべ登る。
地図で見るより急登ではないが、思うように足が運んで行かない。
リュックが肩に食い込む!マジで辛い!息が超乱れる!思考もぶっ飛ぶくらいシンドい…



思い浮かべれば後にも先にも、こんなに苦渋に満ちた表情の人にはすれ違っていない。
さすがトム様だ、おれ1人くらい捻り潰すのはわけないよな。。。

ボロ雑巾人間がユラユラと右手に曲がると、次なる岩場ステージ。
時間はかなりロスしている。。。。。


トムラウシ短縮登山口ルートは、以下のステージに分かれる。

1/1 山登りステージ
2/1 ヌチャステージ
3/1 笹薮ステージ
4/1 急降下ステージ

 コマドリ沢ボーナスステージ

1/2 急登ステージ
2/2 岩場ステージ   ←イマココ
3/2 吹きっ晒しステージ
4/2 楽園散策ステージ

 南沼キャンプ指定地ボーナスステージ

※最終急登岩場山頂アプローチステージ※



まだ遠いよ〜〜〜〜〜(泣


2012年8月21日火曜日

登山 in トムラウシ山 001


期は熟した、来たるべき登山に備えてのトレーニングは終わり、
前回の美瑛岳で、夢の2,000m突破に気を良くして出発だ!


googleアースで見てみると、フワ〜ッ〜ポコッっ感じ

なんなら、天人峡まで縦走しちゃう?


しかし何度も言うが、私は山をナメたりはしない
毎度、痛い目にあっているのだから

またまた今回も、けんぱちD同行のもと
1泊2日という余裕を持たせた日程

休んだり
サボったり
写真を撮ったり
サボったり
休んだり
サボったり
心が折れたり
サボったり
サボったりで

私の力では往復15時間以上かかるであろう・・・

だが、1泊2日だ
このアドバンテージは大きい


なので、決して山も私をナメないで欲しい



国土地理院の地図で確認 標高2,141.2m
短縮登山口スタート、片道9Km強
行程が長いせいか、地図もデカめ?

日本百名山 by 深田 久弥って感じだけど、余裕だよね?

コマドリ沢を超えたあたりから、等高線の密集度は熱め?
イヤイヤ、行程の1/2以上消化してるし
コマドリって、カワイイ名前だし。
なんとかなるっしょ!


・・・

いや・・・
前回の美瑛岳ポンピ沢以降の悪夢が蘇る
侮れない、沢からの山は侮れない

よく見てみると、カムイ天上から登って高度を稼いでいるにも関わらず
コマドリ沢へ急激に下る、そして急激に登る!

登るために、下るのか?
下るために、登るのか?

帰路は、上り下りが逆になるが
V字型の等高線を見ると、帰りもデジャブ。

考えるのは止めよう、哲学の世界になるし
机上の空論はイラナイ

先ずは経験なのだよ


ズブの素人は先人のきってくれた登山道をなぞるしかない
文句あるなら、好きなルートを笹を刈りながら
新たな道を切りひらけばイイだけの話だ
自己責任でな…

昔の人、ありがとう!
僕はありがたく感謝しながら
登山という冒険を、楽しませて頂いてるだけです。





これだけ謙虚な気持ちで挑めばバチも当たるまいさ
クックック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ひねくれ悪魔が、本物の大自然の前で
ひれ伏すのも時間の問題だった。




ところで、事前準備は大丈夫かなぁ?


コンパス持ったでしょ
使用方法は勉強したが、まともに使ったことがない
だが、絶対の必需品
(登山口で目的地をセットし忘れる)


高度・コンパス・気圧計搭載の時計
安価で案外精度は高いが、防水30mと水に弱い
ORE-SHOCK 以来は立ち直れなかったが、コレにより復活
(高度を数値化することによって、ゴールがより遠くに感じる)


ハイドレーション 3リットル+ペット3リットル
計6kgのハンデを背負う
これでも足りないんじゃないか?恐怖だ…
(持って行きすぎ、翌朝2リットル分を贅沢にも洗顔で使用する)


カメラがメインです
レンズは写りの良さと携帯性重視で50mm単焦点のみで勝負!
APS-C機では中望遠の部類に入ってしまうのカモだが
男なら決断だ!
(画角が狭すぎて、広大な風景が撮れず)


ポールは初参戦
本来は2本で使用するのが望ましいが
老人が杖を2本使っているのを見たことがないので
ホントウは1本のみで十分なんだろ?
(右腕のみ筋肉痛になる)


お泊りセット① 量販店で購入の1,000円シュラフ
気温15度以上で使用してくださいという注意書き
海やオートキャンプ場で使うのが、主たる目的なのか?
使用頻度が低いので、安いのでイイっしょwww
(2,000m級では、明け方の激寒タイムには耐えられない仕様)


お泊りセット② Amazonで購入したマット
軽い!温かい!座れる!寝れる!
日帰り登山でも重宝するシロモノかもしれない
(コレのおかげで、激寒タイムを乗り越えられた。)


念のため虫よけアミ
美瑛岳や雨竜沼のように虫がウヨウヨいても怖くない
かかってこいよ!虫けらどもよ!
(トンボがわずかに飛んでいるだけだった)


緊急事態に備えてエマージェンシーシート
体温維持でくるまったり
ケガ人を運んだり
位置を知らせる為に、振ったりと多用途
出してしまうと、二度と収納出来なくなりそうで怖い
本当の中身は謎
(使う事態が発生しなくて良かった)


闇夜に備えてヘッドライト
然別湖で本当の闇の恐怖を知り購入
(大自然の闇夜で効果絶大)


食料品の一部
ウマいと思えるものを準備したいよね〜
かさばるとか、壊れるとか、重いとか度外視にしよう
(けんぱちDと食料がダブリ、あまり使用せず)


簡易トイレ 通称ビッグウィング
チャックを閉めて持って帰る仕様になっているが
使用後はドコに収納しよう?
はみ出た時の対処は?チャックの信頼度は?
破れた時の補修対策も考えとく?
(便意がなく、結果使用せず)



テント等のモロモロの品は
重くて、かさばるので
けんぱちDに担いでイタダくとしよう



シメシメ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・