2012年7月24日火曜日

登山 in 美瑛岳 003

正しい分岐に戻ったところで
おっさん達は既に居なくて
デカデカとした美瑛岳への案内標識がある。

ナゼ、あんなにも目立つ標識を見過ごしたのか?
見過ごすハズがないんだよ
逆にスルー出来るほうが、不思議なんだよ。

今となって、検証する術など持ち合わせていないし
オカルトなんて信じたくないんだけれど
鈍感な私もウスウス気づきはじめちゃった

みんな、笑うなよ…





おっさん達は、森の妖精なんじゃないかと睨んでいるだ!



慌てて戻ってきた分岐にて
さっき出会った、若者と再び出会い

けんぱち「間違っちった!」

若者    「あぁ〜ソッチ方面から攻めるんだと思いましたぁw」

おれ  「・・・・・・**%$<<=0077@gmail.com!!!!!!」


我々が妖精に弄ばれたとも気づかないなんて
なんて愚かな若者だろう。

山に取り込まれるなよ!
ボーイズ・ビー・アンビシャス!


薄れゆく意識の中で、完全に山に取り込まれた中年がエールを送りつつ


おにぎりを忘れた後悔だけは忘れない!
自分が憎いっ!
リュックに忍ばせておいた、おにぎりの相棒シジミ汁だけが
おれを慰めてくれる。



言っても、いままでのプレ登山では足は進んでいたんだよ

さすが、今回は2,000M超だけはある、スケールが段違いだ
とにかく足が上がらないんだ!

振り返ると結構、登ってきてる


空気も薄い?
深呼吸しても、呼吸が浅い感じなんだよ

スタミナとか脳内物質とか、体内の成分って有限かと思っていたけど
乳酸だけは無限に生成されるね、マジでwww

肉体に乳酸だけ詰まった、乳酸風船が山頂を目指す
実に滑稽な描写だwww
笑えっ、笑うがイイ!!

休み休み、一歩づつ足を前に進める…


山頂から、両手にストックを持った60代とおぼしき女性が
スキーのパラレルをするように颯爽と目の前に登場!

下りのスピードにブレーキをかけ
目の前で、オットットとなりながらも話しかけてきた

衝撃の現場


60代女性「頑張ってるね〜、山頂まではもう少しガンバらないとね!山頂は晴れててトムラウシまで見えてたよ〜!上まで行ったらご褒美が楽しみだね〜、じゃぁ!」

唐突に、あなたは何なんだ?


有り得ない


信じられないスピードで降りてきた
しかも長靴で


森の妖精だ!

そうじゃないと説明がつかない
振り返ると森の妖精は、米粒くらいの大きさに遠ざかっている


森の妖精といえば、フェアリーとかエルフとか
なんかイメージしてたけど、まだ中二病を引きずってたんだな

妖精達は中高年だったという現実

なんかスンマセン…
申し訳ない気持ちで、胸が張り裂けんばかりだ

ファンタジーの世界でも
高齢化社会は問題視されている、鬱な感じ。




妖精が言うには、頂上まではもう少しかかるらしい

勾配は緩くなってきたとはいえ、キツイ
高地トレーニングが有用な訳がわかる

汗を拭いていたタオルも、もはやタオルではない
雑巾と化している


右手に十勝岳縦走する山を見て
写真を撮ったり
休んだり
休んだりw
地獄っぽい


フゥ、あと少しだ・・・

初の2,000M突破!

気が緩んで、モタモタしていると

けんぱちの野郎は、はるか先に進んでる

あの野郎!おいてけぼりにしやがって!


憎しみ、妬み、蔑み、呪い
負のパワーのみで、山頂を目指す!



けんぱち「やったーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」


山頂手前でトラバースしているので、姿は見えないが
確かに、ゴールの雄叫びが聞こえる



見えたっ!山頂の標識が、あった!


おれ「やったーーーーーーーー!!」



あれっ?けんぱち氏の目には生気がない

けんぱち「虫が多いから、少し下に降りよう・・・フゥ・・・」


(虫がイヤ・・・?目的を果たし賢者モードに移行したんじゃないのか?)

彼は、目的を達成したら一気に興味を失うタイプと読んだ
女を抱くだけ抱いて的な…
恐ろしい男だ、敵に回すのはよそう…



ここから下山するなんて、ゲンナリする
ともかく、ヒザが痛い


〜〜〜〜〜〜
pizzaって10,000回 言ってみて?

おれ「ピザ*10,000…」

じゃあ、ココは?


コンドロイチンもフェルビナクも
世田谷家族も皇潤も効かない
壊れたヒザですが?
〜〜〜〜〜〜



帰る時間には、まばらだった高山植物らしきものが
咲き誇っていた

昼過ぎに一気に咲く仕様なんだろうか?

綺麗だな〜
行きに満開になってくれてたら、もっと良かったのに



疲れたけど、おもしろかったわw

2012年7月23日月曜日

登山 in 美瑛岳 002

ハァハァ ゼェゼェ
ハァハァッ〜!ハァハァッ〜!
ハァン♫

アエげばぁ〜♪ 尊し〜♪ 我が師の恩〜♪

駄目だ!
登山開始後1時間は身体が鉛のように重い・・・
慣れるまで強行軍だ。

おにぎり忘れた事も心に引っかかり、心がアレになってゆく・・・


”雲の平”らしき場所に出てくる
(翌日、ヒグマが出たという情報が出るw)


右 美瑛岳  中 美瑛富士  左奥 旭岳

登山をすると、とにかくホニャララ平という場所に出くわす
要は山といってもズーッと上り下りだけではなく
平地みたいな所もあるということなのだろう
そこをホニャララ平と呼ぶらしい

雨竜沼も標高900m位の所にあるんだから
”雨竜沼の平”とか名称だったら
あんなに油断せずに済んだのに、酷い目にあったもんだ。。。





高山植物らしき花が咲いている。

イメージと違ってまばらに咲いている
キレイはキレイだが、高地の花畑なんてコンナもんだろう
人間の手が入った花畑が、不自然なのだ


雲の平を抜けると
けんぱちさん「ゴルジュだ!!スゲーっ!」
(この時点で全く気づいていないが、右上辺りに登山道が見える。)




ゴッ・・ルジュ?なんだそれは?

崖というか、ミニ峡谷というか、雪渓が溶けたあとみたいな感じの場所。
大きさの対比するため、けんぱちさんの後ろ姿をパチリ。


ここは厄介なエリアだな
運悪くドシャッと崩れたら、行くも帰るも難儀だ
逆にゴルジュが埋まって、通りやすくなったりしてw

オット、けんぱちさんに遅れをとっているじゃないか!
待ってくれ〜い!



ここまでで、3時間ほど経過
今迄、上りで3時間を超えたことがあっただろうか?
イヤ無い!
ここからは、自分の体力の未知のゾーンなのだ

ポンピ沢で小休憩
ココから、地形図にあった急坂にさしかか・・・る・・・・?

崖じゃん?
登る所あるの?


絶望的状況のため、黄色✖地点までシャッター切れなかった




ウッスラと登山道が見えるけど
トムとジェリーに出てくる、天国への階段に見える

そうだ!見なかったことにしよう。

ポンピ沢からの行程を見て
帰ってしまった人も居たのだけど
いまとなっては、気持ちが痛いほど分かる

しかし、一歩一歩行けば目的地には着くものなのサ
出来る!俺は出来る!!!!俺は最高だ!!!!!!!!
サァ!イザ行かん!進めっ!!!!!!















ホェェェェェォォォォォォォ~~~~~
フェェェェェ~~~
足が昇がらなィィィィィィ~~~

20歩毎に休憩
10歩毎に休憩
 5歩毎に休憩

スポポポポポッ~~~

疲労で、眼の焦点が合わない
岩やハイマツに掴まって登るので、手袋はボロボロ
ハイドレーションの水が無くなりかけて、吸込むのに力がいる

もう動けない。。。

なんなんだ?この有様は?
ここはドコなんだ?ワタシはダレなんだ?


「ココは崖で、お前はボロ雑巾人間だよwww」


誰だっ!俺を罵る奴はっ!

・・・幻聴か...



私が脳内で格闘している中、けんぱちさんが居合わせた若者に話しかける


けんぱち 「キツいっすね~w」

若者    「ホント、バテますね~。」

おれ    「ゼェゼェ、ホゲッ、オツカレサマデス.........」


けんぱちさん・・・
まだ喋る体力が残っているというのか!!!???
恐ろしい男だ、敵に回すのはよそう…


ハイマツを抜けたところの、ガレ場に出ると
おっさん達が座って休んでいた。
挨拶もソコソコに、テッペンを目指す。


そこから10分くらい歩いたところで、朽ち果てた看板を発見。
柱はそのままに、案内標識がポトッと落ちている
我々がツいていたのが、標識は表向きに落ちていた。

【美瑛富士↔望岳台】

けんぱち「????? 間違ってるっぽくない?」

おれ「ダイジョウブ…デスヨ・・・ ビエイ・・・ッテ」

けんぱち「イヤイヤ、地図を見ると手前に分岐があるはずなんだ。」

おれ「フヘヘッwww、ダイジョウブ・・・ッスヨ・・・」

けんぱち「先方さん達が休んでいた場所に、分岐があったんだ!戻ろう。」


分岐があったんだ!戻ろう。

たんだ!戻ろう。

戻ろう。

ろう。



モドリタクナイ

2012年7月18日水曜日

登山 in 美瑛岳 001


期は熟した、来たるべき登山に備えてのトレーニングは終わり、
新たな醜態は繰り返すまいと、Amazonで仕入れた新装備で出発だ!

googleアースで見てみると、十勝岳より低いし。。。
なんなら、美瑛岳〜十勝岳の縦走いっちゃう?

そんな事言ってるが、私は山をナメたりはしない
毎度、痛い目にあっているのだから
今回も、けんぱちディレクター同行のもと
明るいうちに自宅に帰り、夕食を取るという余裕を持たせた計画をしたので
縦走なんてしない、するもんか!




なので山の方も、俺様をナメて欲しくはないものだ(フフッ

向かって 右  十勝岳
     中  美瑛岳
      左  美瑛富士



国土地理院の地図で確認 標高2052.2m
望岳台スタート、片道7Km強
標高は夢の2,000M超えって感じだけど、余裕だよね?

ポンピ沢を超えたあたりから、等高線の密集度は熱め?

イヤイヤ、行程の3/4消化してるし
ポンピってカワイイ名前だし。
なんとかなるっしょ!





準備万端、しゅっぱ〜つ
体のコンディションは悪くないし
何一つ足かせになるような、不安要素は無い
山の神よ、自信満々の俺様をいさめてくれー






望岳台スタート30分後
誰よりも楽しみにしていた昼食の
”おにぎり”を車内に置き忘れてきた事に気づく



その直後、右膝に違和感が・・・?


山の神様が手を下さずとも
大自然の中で、バカ自動崩壊機が静かに作動していった...